プロ野球選手 川﨑宗則さん

川崎宗則

プロ野球選手

2000年 ドラフト4位で福岡ダイエーホークスへ入団

2004年 全試合に出場し、盗塁王・最多安打・ゴールデングラブ賞・ベストナインを獲得

2006年・2009年のWBCでは日本代表として世界一に貢献

2012年〜メジャーリーグに挑戦し、マリナーズ、ブルージェイズ、カブスで活躍

ソフトバンク復帰後は独立リーグ・栃木ゴールデンブレーブスへ

現在も現役選手として挑戦を続けている


今回は、そんな挑戦し続ける川﨑さんにインタビューしてまいります!

(聞き手・文:光村紀勝)


プロ野球選手川﨑宗則さんが語る
成長の本質:「諦める」はポジティブだ


光村:現在はどのような活動を行っていますか?

今は、現役でプロ野球選手を続けながら、子どもたちへのスポーツ指導や講演活動などの活動もしています。特に「どう生きるか」「どう楽しむか」という“心の育成”をテーマに、全国で伝えています。野球だけでなく、人生そのものを楽しむための思考法を共有していきたいという思いです。


光村:「諦めることはポジティブ」という言葉が印象的でした。この考え方はどこから生まれたんでしょうか?

諦めるって、ネガティブに捉えられがちですよね。でも、実は“距離を置く”という前向きな意味もあるんです。僕は小さい頃からいろんなスポーツをして、たくさん夢中になって、そして何度も飽きたり、諦めたりしてきました。だけど、それって悪いことじゃなくて、「その瞬間、本気で夢中だった証拠」なんです。諦めることも、飽きることも、どちらも“全力で向き合った”からこそ起きる。だから僕にとって諦めることは、次のステップに進むためのポジティブな選択なんです。


光村:「理想を捨てることも大切」と話されていましたが、それはなぜでしょうか?

理想を追い続けると、苦しくなることがあります。「こうでなければならない」という思考は、自分を縛るんですよね。理想をいったん手放すと、目の前のことが面白く感じられるようになる。“楽しむ”と“面白がる”って実は違うんです。楽しむのは受け身、でも面白がるのは自分から仕掛ける能動的な姿勢なんです。だから僕は「理想よりも、面白さを選べ」と伝えたい。面白いと思える瞬間を大切にすれば、結果的に成長していくと思うんです。


光村:失敗やミスをどう受け止めるかも、成長には大きいですよね。

そうですね。僕は“失敗できること”こそ、成長の証だと思っています。

成功や勝利よりも、失敗の中にこそ大事な学びがある。スポーツの現場では「勝って反省」「負けて反省」って言われるけど、反省ばかりだと息苦しい。

大切なのは、“次にどう活かすか”を自分で考えること。ミスを恐れず、何度でも挑戦できる環境があることが、子どもを強くします。失敗を許せる社会って、実はすごく成熟している社会なんですよ。


光村:活動を通して、特に世の中に伝えたい思いはなんですか?

人は誰でも夢中になれる瞬間を持っています。それを大事にしてほしい。

諦めてもいいし、飽きてもいい。それは「終わり」じゃなくて、「次の始まり」です。

結果よりもプロセスを楽しむ。それが人生を面白くする一番の秘訣だと思います。

光村:最後に、若者へのメッセージをお願いします!

夢中になってください。周りにどう思われるかなんて関係ない。とことんハマって、とことん失敗してみてください。その中で、自分だけの“面白い人生”がきっと見つかります。


川﨑さん、貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!

(聞き手・文:光村紀勝)

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