路地裏ほぐしサロン ManaMana 緒方智子さん

緒方 智子

「路地裏ほぐしサロンManaMana」代表。

長年にわたり整体・ボディワークの現場経験を積み、現在は「自分の身体を自分で整える力」を育むセルフケア講座を提供。

呼吸法、姿勢、骨盤底筋のケアなど、身体の“根っこ”からの調整にこだわるアプローチが特徴。

「健康への無関心」や「身体の羞恥文化」といった社会課題にも目を向け、講座を通して“身体と向き合う”文化を広げる活動をしている。

最近では「セルフケアの奉仕者」と名乗り、女性を中心に支持を集めている。


今回は、そんな挑戦し続ける緒方さんの魅力に迫ってまいります!

(聞き手・文:光村紀勝)


「健康って、“誰か任せ”でいいんだっけ?」
── セルフケアの第一歩は、自分の声を聞くことから。


光村:事業内容について教えてください

私は「ManaMana」というサロンを経営しています。主に、身体と向き合うセルフケアの講座を提供しています。1日かけて、呼吸法・ストレッチ・姿勢調整など、自分でできる身体の整え方をレクチャーするというものです。最近は「セルフケアの奉仕者」と名乗るようにもしています。


光村:事業を通してどの様な社会貢献・社会課題に取り組んでいますか?

私が取り組んでいるのは、「健康意識の低さ」や「自分の身体に対する無関心」という社会の根本的な課題です。特に女性の体の大切な部分について、正しいケアの仕方が知られていない現状を変えたいと思っています。身体の一部を恥ずかしいもの、語ってはいけないものとして扱う文化がありますが、それによって本来の健康が損なわれてしまうこともある。だから私は、身体全体を丁寧に扱うことの重要性を伝えています。


光村:その社会課題の実現に対しての社会の現状を教えてください

今の社会では、身体の深部、特に骨盤底筋などの重要性があまり語られていません。その結果として、女性であれば更年期の不調、男性であれば活力の低下など、様々な不調を抱えている人が多いのに、誰にも相談できず放置されがちです。また、「正しいケア」の方法が広まっておらず、多くの人が“知らないまま損をしている”ような状況です。


光村:その現状に対しての最大の障壁は何になりますか?

最大の障壁は「知らないこと」です。自分の身体のケアに関して、必要な知識や意識がそもそも育っていない。親からも学校からも教わらないし、メディアでも深く扱われることが少ない。だから、自分の身体に興味を持つ機会がないまま大人になってしまう人が多いのです。


光村:その現状を打破するためにどの様な行動をされていますか?

とにかく「伝える」ことに徹しています。出会う人全員に、ケアの大切さや身体との向き合い方を語り続けています。講座では、骨盤底筋のストレッチや呼吸法など、実際に体験してもらう中で「自分の体がどう変わるか」を実感してもらう。そして、正しい洗い方や保湿などのセルフケアを、恥ずかしがらず堂々と伝えることにしています。


光村:誰もが社会貢献を考え、社会をより良くしていくには、どうすれば良いとお考えですか?

「社会貢献」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、まずは目の前の人、自分の隣の人を大切にすることから始まると思います。私の場合、「みんな元気でいてほしい」という想いが原点です。社会課題に取り組むことは、必ずしも大きな活動である必要はなくて、自分の身の回りにある「小さな気づき」から始められるもの。そこに目を向けることが、社会貢献への一歩だと思います。


光村:これからの時代をつくる大学生や新社会人に向けて、メッセージをお願いします!

まずは「自分の身体を大切にしてください」。情報に振り回されず、自分の感覚を信じて、身体と仲良く生きること。それができると、自然と自己肯定感も上がります。そして、誰かに言われた「こうしなきゃ」ではなく、自分の声を聴いて、自分の望む生き方を選んでいってほしい。知って、やって、喜んで生きる――そんな人生を、ぜひ歩んでください。


緒方さん、貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!

(聞き手・文:光村 紀勝)