株式会社B-connect 代表取締役 吉見 厚志

吉見 厚志

大阪府出身、アパレル企業勤務を経て、2019年に「人と人、想いと体験をつなぐウェルネス・プラットフォーマー」として株式会社B-connectに参画。

ウェルネスイベントや商品開発を軸に、都市に“ウェルネス文化”を根づかせることを目指し、渋谷を中心に様々なプロジェクトを展開。現在は同社の代表取締役を務める。

代表的な取り組みに、渋谷での1万人が参加する大型ウェルネスイベント「WELLNESS SCRAMBLE」や、渋谷区小学校へのヨガの取り組みなど。行政や企業との共創にも力を入れており、東急不動産(株)との「SHIBUYA WELL-BEING PROJECT」なども手がける。

現在は東急プラザ渋谷に拠点をおき、毎月500人以上の方が朝ヨガから参加し、ウェルネスやショッピングも楽しむ、話題のウェルネスプラットフォームを展開中。LIFETUNING DAYSオンラインショップでは多くのウェルネス愛好家がレッスンチケットやウェルネスアイテムをチェックする人気オンラインサイトになっている。


今回は、そんな挑戦し続ける吉見さんの魅力に迫ってまいります!

(聞き手・文:都丸じゅり)


人と人、想いと体験をつなぐ
“ウェルネスの交差点”


都丸:事業内容について教えてください

私たちB-Connect(LIFE TUNING DAYS)は、イベントをつくるだけの会社でも、モノを売るだけの会社でも、情報を届けるだけのメディアでもありません。私たちは“ウェルネス”を軸に、人と人、想いと体験をつなぐ「ウェルネス・プラットフォーマー」として活動しています。

ウェルネスとは単に健康を意味するのではなく、「自分らしく心地よく生きるための土台」です。私たちは、イベント・商品・情報・空間などを通じて、心と体が調和する体験を多くの人に届けています。

日常に小さな気づきと変化をもたらし、ライフスタイルに根づくカルチャーとしてウェルネスを育てていくこと。それが私たちの目指す社会づくりです。


都丸: 事業を通してどの様な社会貢献・社会課題に取り組んでいますか?

この渋谷から、ウェルネスを“文化”として日本に根づかせていくことに取り組んでいます。

今の時代、働き方やライフスタイルが多様化する中で、心や体のバランスを崩しやすい環境に私たちは生きています。だからこそ、自分を見つめ直す時間や、誰かと安心してつながる場所の重要性が高まっていると感じています。

私たちは、ウェルネスを通じて「整える文化」を育てたい。単発的な取り組みではなく、共感し合えるコミュニティを育て、カルチャーとして社会に浸透させていくことが私たちの挑戦であり、社会課題へのアプローチです。


都丸:その社会課題の実現に対しての社会の現状を教えてください

医療やテクノロジーの進化により、平均寿命は延びていますが、その一方で生活習慣病やストレス性疾患、心の不調などが増加しています。

特に都市部では、情報に追われ、自分の心身に向き合う余白が失われがちです。また、人と人とのつながりが希薄になり、孤独や不安を抱える方も多く見受けられます。

こうした社会の中で本当の意味でのウェルネス、つまり「心身の調和」と「社会とのつながり」が求められていると私たちは考えています。


都丸:その現状に対しての最大の障壁は何になりますか?

やはり最大の壁は、「個人の意識を変えることの難しさ」、そして「行動を変えるきっかけの不足」です。

どんなに良い情報や商品があっても、それを“自分ごと”として受け入れ、実際に行動に移すのは簡単ではありません。特に忙しい現代人にとって、自分をケアする時間を確保すること自体がチャレンジになっています。

さらに、周囲の理解やサポート体制、環境要因など、個人の変化を妨げる社会的な壁も大きいと感じています。


都丸:その現状を打破するためにどの様な行動をされていますか?

私たちは、ウェルネスをもっと“身近で楽しいもの”として感じてもらうための体験を創出しています。

屋外でのヨガや瞑想、アロマや食に関するワークショップ、自然と触れ合えるマーケットなど、多様なアプローチで人々の“最初の一歩”を後押ししています。そして、体験を通じて得た気づきが、その人の日常や人生にポジティブな変化を生み出すように設計しています。

また、参加者同士がつながる「コミュニティ」を育てることで、継続的な実践と共感の循環をつくり、ウェルネスをライフスタイルとして根づかせていきたいと考えています。


都丸:誰もが社会貢献を考え、社会をより良くしていくにはどうすれば良いとお考えですか?

まずは、「誰かと共感し、つながること」から始めることだと思います。

社会貢献というと大きなことに思えるかもしれませんが、実は“自分の心と体を整えること”も立派な社会貢献です。その状態で誰かとつながれば、その輪が自然と広がっていきます。

私たちは、ウェルネスという共通言語を通じて、世代や業種を超えて共感し合える人々のつながり=コミュニティの力を信じています。一人では難しいことも、仲間と連携すれば実現可能です。そんな共創の可能性を大切にしたいです。


都丸:これからの時代をつくる大学生や新社会人に向けて、メッセージをお願いします!

今の時代に必要なのは、柔軟な思考と多様な価値観を受け入れる力です。

社会課題や人間関係、キャリアの悩み…すぐに答えが出ないものばかりですが、焦らずに「自分の軸」と「人との対話」を大切にしてほしいと思います。多様な人と出会い、多様な体験を重ねることで、自分の可能性はどんどん広がっていきます。

皆さんの小さな挑戦の積み重ねが、やがて社会を変える大きなうねりになります。自分らしく、楽しく、そして誠実に進んでいってください。私たちも応援しています。


吉見さん、貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました!

(聞き手・文:都丸じゅり)